某県教員採用試験 選考手順

はじめに

 このサイトでは、平成22年度実施の静岡県公立学校教員採用試験の選考手順を掲載しています。
 当時と比較して、基本的に教員採用試験の仕組みは変わっていませんが、既に10年が経過しているため、今後少しずつ更新をしていこうと思います。
 新しいページは以下のリンクから飛べます。

令和2年 夏

各県教員採用試験 選考手順【新ページ】




 この「某県教員採用試験 選考手順」は、実際に行われている某県の教員採用試験の選考手順の詳細を示したものです。
 検索でこのページにたどり着いた方、誰かに教えて貰ってたどり着いた方、色々みえるかと思います。
 お金を出せば予備校などで手に入れられる情報かもしれませんが、私自身、教員採用試験を受けるに当たって予備校にお金を使うことはしませんでしたので、そういう方のためにも、ここに掲載している次第です。
 みなさんも教員になった暁には、ぜひ情報を提供する側に回ってくださいね!

通信制大学を利用した他教科教員免許取得【リンク】


教員採用選考試験 第1次選考手順について

1 審査対象者

 各選考区分・教員種別において、原則として以下のいずれにも該当しない者を審査対象者とする。
選考区分 (1) 一般選考
(2) 教職経験者を対象とした選考
(3) 身体に障害のある者を対象とした選考
(4) ポルトガル・スペイン語が堪能な者を対象とした選考
(5) 博士号を取得した者を対象とした選考
(6) 国際貢献活動経験者を対象とした選考
試験項目 \  教員種別 高等学校教員
(1) (2) (3) (5) (6)
特別支援学校教員
(1) (2) (3) (6)
小・中学校教員
(1) (2) (3) (5) (6)
養護教員
(1) (2) (3) (5) (6)
教職・一般教養
(一般選考)
20点未満[50] 20点未満[50] 20点未満[50]
課題作文
(教職経験選考)
(博士号取得選考)
(国際貢献活動選考)
20点未満[50] 20点未満[50] 20点未満[50]
教科専門 25点未満[100] 20点未満
[※ 各100に換箕]
25点未満[100]
(注1)
面接試験(個人)
※ 面接官3人がそれぞれ5段階で評価
2人以上が総合評定が、D、E 2人以上が総合評定が、D、E 3人ともに総合評定が、D、E(注2)
実技試験 実技は教科専門に含む(注3) 6点未満[20] または2種目の内1種目が0点(注4)
※ 体育(全員実施)
実技は教科専門に含む(注3)

※ [ ]内の数字は満点

(注1) ただし、小学校では、国・算・社・理のいずれかが0点の場合を含める。
(注2) ただし、30歳代はD以下が2人。40歳以上、元職・現職、大学院修士課程1年生特例はD以下が1人を原則とする。
(注3) 筆記試験と実技試験の得点比率(筆記:実技)
  ○ 高等学校教員 → 保健体育1:1 芸術(音楽・美術)1:1
  ○ 中学校教員 → (美術・保健体育・技術・家庭・音楽)1:1 英語7:3
  ○ 養護教員 → 4:1
(注4) 身体的理由により実施できない者は、医師の診断書等をもとに面接を実施し、他の試験項目も考慮し総合的に判断する。

 

2 1次合格者の決定

(1) 一般選考及び教職経験者を対象とした選考

 ※ A+Bを1次合格者とする。

1. 1次合格者A
 審査対象者を教科専門試験の得点上位順に並べ、教職・一般教養試験、課題作文、個人面接の結果を基に総合的に審査し、採用予定者数の約1.5倍から2.0倍までの者を1次合絡者Aとする。

2. 1次合格者B
 審査対象者(1次合格者Aを除く。)のうち、以下のア、イ、ウを基に総合的に審査し、採用予定者数の約0.5倍から1.0倍までの者を1次合格者Bとする。

 ア 面接点が特に優れた者

 イ スポーツ・文化・学術等における活動実績が顕著な者
  (例)全国以上の大会(コンクール)において上位入賞

 ウ 免許・資格等所有者
  (例)視・聴覚特別支援学校免許、幼稚園免許、看護師、臨床心理士、手話 等

(2)身体に障害がある者を対象とした選考

 原則として、一般選考及び教職経験者を対象とした選考と同様の選考を行うこととするが、児童・生徒の指導にあたり特別な介助を要さない程度の障害であること等の確認も含めた面接評価に十分配慮する。

(3)ポルトガル・スペイン語が堪能な者を対象とした選考

 原則として一般選考及び教職経験者を対象とした選考と同様の選考を行うこととするが、ポルトガル・スペイン語での面接評価に十分配慮する。

(4)博士号を取得した者を対象とした選考

 原則として一般選考及び教職経験者を対象とした選考と同様の選考を行うこととするが、課題作文、教科専門、面接結果による理科専門分野の指導力、理科好きな生徒の育成に向けた意欲等についての評価に十分配慮する。

(5)国際貢献活動経験者を対象とした選考

 原則として一般選考及び教職経験者を対象とした選考と同様の選考を行うこととするが、課題作文、教科専門、面接結果による多文化共生教育に向けた意欲等についての評価に十分配慮する。




平成23年度教員採用選考試験 第1次試験面接実施要領

1 日時

 平成22年○月○日(土) 午後1時〜5時
 平成22年○月○日(日) 午前9時〜午後5時

2 会場

 ○○県立○○高等学校教室(面接室) 

3 実施方法

(1) 面接委員3人による個人面接とする。
(2) 面接時間は、評定時間を含め、1人5分程度とする。
(3) 評定方法は5つの観点を各5段階で評定し、その合計点による5段階の総合評定とする。

4 第1次面接のねらい

 ○○県が求める教員としてふさわしい人物であるか、人柄・意欲・対人関係能力等を見極める。特に、教員として不適格でないかどうかを判断する。

5 評定の手順及び基準

(1) 5つの観点(「積極性」、「思考力・判断力、「協調性・社会性」、「表現力・コミュニケーションカ」、「態度」)について、それぞれ5段階(「5(優れている)」、「4(やや優れている)」、「3(普通)」、「2(やや劣っている)」、「1(劣っている)」)で評定する。
 
「面接評定票」の各観点の「5」〜「1」の評定値に○を付ける。


(2) 5つの観点の各評定値の合計点により、下表に基づき、「A(ぜひ採用したい)」〜「E(採用は控えたい)」の総合評定を行う。

  A ぜひ採用したい 22点以上
  B 採用したい 18〜21点
  C 採用してもよい 14点〜17点
  D 採用に不安を感じる 10〜13点
  E 採用は控えたい 9点以下

「面接評定票」の合計点欄に、各評定値の合計点を記入し、「A」〜「E」の総合評定に○を付ける。


(3) 総合評定が「D(採用に不安を感じる)」、「E(採用は控えたい)」の場合のみ、その根拠となる、観点の評定項目(1)〜(20)の該当番号を明記する。
 
「面接評定票」の「評定項目番号」欄に、「D」・「E」の根拠となる評定項目番号を記入する。
 

6 面接実施上の留意点

(1)受験者の心理の理解と配慮

 ・ 高度の緊張と不安の状態にあることを理解する(それを厳粛に受けとめること)。
 ・ 自己の欠点を隠そうとする防衛的態度をとることが一般的であること。
 ・ 予め練習してきた質問が出ることを期待していること。

(2)面接委員としての心構え

 ・ 受験者ができるだけ心を開いて、人柄をありのままに示してくれるよう、面接委員自身が温かい気持ち、誠実さを表明する。
 ・ 受験者の発言にすぐ善悪の判断を下したり、批判的な態度を取ったりしない。
 ・ 受験者に威圧感を与えないよう、態度・表情・言葉遣い等に気をつける。
 ・ 言葉遣いは、わかりやすく、感じの良い言葉を用いる。
 ・ 学歴や職歴による先入観を持たないように十分注意する。

(3)質問の仕方

 ・ 限られた時間であることから、質問は短めにし、受験者に多く話させることを心がける。
 ・ 受験者の応答が「はい」「いいえ」といった短答で終わる質問は避ける。
 ・ 間口を広げ過ぎて、肝心なことが聞けなくなることのないように注意する。
 ・ 沈黙の時間も必ずしも無駄でなく、性急に応えを促したり質問を変えたりしない。
 ・ 受験者の応答によっては、以下のような関連質問をし、受験者に多く話させるように努める。
   「具体的に言うと、それはどういうことですか?」
   「なぜそのように考えたのですか?」
   「そのときあなたはどのように考えましたか?」
   「その結果はどのようになりましたか?」
   「そのほかにどんなことがありましたか?」

(4)不適切な質問内容

 ・ 受験者の信条(思想、宗教等)、支持する政党を問うもの。
 ・ 家庭の資産、住居の状況、家族の職業、収入等の家庭環境を間うもの。
 ・ 受験者の嫡出・非嫡出の別、本籍地を問うもの。
 ・ 個人の身体的なこと、プライバシーに関するもの。
 ・ セクハラに相当するもの。

7 面接の流れと具体的な質問例

(1) はじめに、「受験教科・科目」、「受験番号」を確認する。
 ※ 「氏名」は確認しない。
 ※ 『面接カード』の顔写真により、受験者本人であることを確認する。

(2) 必要に応じて緊張をほぐすための導入の質問をした後、以下の四角枠の質問(共通の質問)をする。さらに、観点別の質問例を参考に質問をする。

(3) 受験者の言葉遣いや表現の仕方、態度や身だしなみ等についても注意を払い、評定に反映させる。

(4) 面接時間は、評定を含め、一人5分程度とする。

<導入の質問例>

 ○ 今朝は何時頃に起きましたか。
 ○ 今日はどのようにしてこの会場まで来ましたか。
 ○ 昨夜はよく眠れましたか。
 ○ 面接を待っている間にどのようなことを考えましたか。

<共通の質問> ※全受験者に必ず質問する。

(1) あなたが高校の教師になろうと決めた一番の動機は何ですか。
(2) 今までの生活を振り返って、思い出に残っていることを一つ話してください。

<観点別の質問例>

「積極性」についての質問例

 ○ 教師になったとしたら生徒にどのようなことを教えたいと考えていますか。
 ○ あなたが自分を高めるために努力していることは何ですか。
 ○ 学生生活の中で、特に努力したこと、苦労したことはどんなことがありますか。
 ○ 学生時代の部活動等で印象に残っていることを話してください。
 ○ 教師が生徒や保護者から求められているものは何だと考えますか。
 ○ あなたが専門の教科を決めた理由について話してください。

「思考力・判断力」についての質問例

 ○ 生徒を指導するうえで、最も重要であることは何だと考えますか。
 ○ 最近の高校生についてどのように思いますか。
 ○ 最近の教育問題で、どのようなことに関心を持っていますか。また、それについてどのように考えますか。
 ○ 「倫理観」の重要性が叫ばれています。あなたは、「倫理観」とは何だと考えますか。また、どのようにして「倫理観」を高めようと思いますか。
 ○ 教師に求められる厳正さとは何であると思いますか。

「協調性・社会性」についての質問例

 ○ 人と人とのつきあいの中で、あなたが大切にしてきたことはどのようなことですか。また、その理由を話してください。
 ○ 仕事をしやすい学校とはどのような学校だと考えますか。
 ○ 自分の個性や長所はどのようなところだと思いますか。また、それを活かすことができたと思われる経験について話してください。
 ○ あなたの性格のどのような点が教師に向いていると思いますか。
 ○ ボランティア活動についてどのように思いますか。また、ボランティア活動の経験があれば、その時の感想を含め、具体的に話してください。
 ○ 高校時代における部活動の意義とは何であると思いますか。

<その他>

 ○ 他の試験も受験するようですが、同時に合格したらどちらを選びますか。

  第1次試験 面接評定票

校種・教科 受験番号 面接室 面接委員名(サイン)
       

 [評定]  5…優れている 4…やや優れている 3…普通 4…やや劣っている 5…劣っている (○印をつける)
積極性 (1) 志願動機が明確で、高い志をもっているか。
(2) 自ら進んで行動し、現状の改善に取り組む姿勢があるか。
(3) 集団をまとめ、動かすことのできる発言力、行動力があるか。
(4) 教育公務員として子供や保護者、社会に尽くす姿勢があるか。
5 4 3 2 1
思考力・判断力 (5) 質問の趣旨を正しく理解し、的確に答えることができるか。
(6) 物事を深く考え、本質を捉えることができるか。
(7) 自ら進んで問題点を洗い出し、現状を踏まえた発想ができるか。
(8) 適切な判断をくだすことができるか。
5 4 3 2 1
協調性・社会性 (9) 集団の中で調和のとれた言動や気配りができるか。
(10) 相手を思いやり、柔軟な態度で人と接することができるか。
(11) 異なる立場・考えを認め、協力して行動できるか。
(12) 自分の個性をよく理解し、集団内で生かすことができるか。
5 4 3 2 1
表現力・コミュニケーションカ (13) 簡潔に分かりやすく話すことができるか。
(14) 論旨が首尾一貫しているか。
(15) 用語、音声が適切・明瞭で、語彙が豊富であるか。
(16) 会話の中に、相手を尊重する姿勢や態度がみられるか。
5 4 3 2 1
態度 (17) 明朗で、表情や動作がはつらつとしているか。
(18) 受け答えに誠実さや教育的愛情が感じられるか。
(19) 精神的な強さやしなやかさがあるか。
(20) 礼儀正しく、身だしなみに適度な注意が払われているか。
5 4 3 2 1

 総合評定 ○印をつける
A ぜひ採用したい。[22点以上] → 合格が適当 合計点:
B 採用したい。[18〜21点]
C 採用してもよい。[14点〜17点]
D 採用に不安を感じる。[10〜13点] → 不合格が適当 [D、Eの判定に至った根拠となる評定項目番号]:   
E 採用は控えたい。[9点以下]


 

教員採用選考試験 第2次選考手順について

1 審査対象者

 各選考区分・教員種別において、原則として以下のいずれにも該当しない者を審査対象者とする。
選考区分 (1) 一般選考
(2) 教職経験者を対象とした選考
(3) 身体に障害のある者を対象とした選考
(4) ポルトガル・スペイン語が堪能な者を対象とした選考
(5) 博士号を取得した者を対象とした選考
(6) 国際貢献活動経験者を対象とした選考
試験項目 \  教員種別 高等学校教員
(1) (2) (3) (5) (6)
小・中学校教員
(1) (2) (3) (5) (6)
養護教員
(1) (2) (3) (5) (6)
特別支援学校教員
(1) (2) (3) (6)
面接 面接点下位2割の者(注1)

 高校… 個人面接1人25点で4人または5人が評価[100点換算]、(集団面接1人15点で3人が評価)

 小中学校・養護教員… 個人面接1・2・3を各1人10点(5点×2)、集団面接1人5点で3人 [45点]
面接点で5段階の1がある者または2が複数ある者(注2)

 個人面接1・2を各2人で1人10点(5点×2)、集団面接1人5点で3人 [55点]
小論文・筆記試験 小論文6点未満 [20点] 特別支援教育専門 40点未満 [100点]
実技試験 英語:3人のうち、2人以上がDまたはE
家庭:20点未満 [100点]
小学校体育:6点未満 [8点]
適性検査 YG性格検査が不安定消極型、かつスーパークレペリンが非定型

※[  ]内の数字は満点

(注1) ただし、他県現職(政令市を含む)、過去に教職(正規採用)にあった者及び40歳以上の者については、面接点で5段階の2以下がある者は原則不合格とする。

(注2) ただし、40歳以上の者及び現職者については2が2個以上ある者及び5がない者、30歳代の者については2が3個以上ある者、20歳代の者については2が4個以上ある者は原則不合格とする。

2 2次合格者の決定

※以下の「2次合格者A」と「2次合格者B」を2次合格者とする。

(1) 2次合格者A

 審査対象者を面接点の上位順に並べ、小論文・実技試験・適性検査・教科専門等の結果を基に総合的に審査し、原則として、採用予定者数の約0.8倍から1.0倍までの者を2次合格者Aとする。

(2) 2次合格者B

 審査対象者(2次合格者Aを除く。)のうち、以下のア、イ、ウを基に総合的に審査し、「(採用予定者数)−(2次合格者Aの人数)」を2次合格者Bとする。

 ア スポーツ・文化・学術等における活動実績が顕著な者
  ・ (例)全国以上の大会(コンクール)において上位入賞

 イ 免許・資格等所有者
  ・ (例)視・聴覚特別支援学校免許、幼稚園免許、看護師、臨床心理士、手話等

 ウ 次の特別選考による者
  ・ 身体に障害がある者を対象とした選考
  ・ ポルトガル・スペイン語が堪能な者を対象とした選考
  ・ 博士号を取得した者を対象とした選考
  ・ 国際貢献活動経験者を対象とした選考

3 補欠者の決定

 原則として、本県出身(在住者を含む。)で、年齢が30歳以下の者を対象とし、2次合格者A、Bに準ずる者とする。



平成23年度 ○○県公立学校教員(高等学校教員)採用 第2次選考試験個人面接実施要領

1 実施日

 平成22年○月○日(水)

2 面接会場

 ○○県立○○高等学校教室棟

3 日程

時間 内容
9:45〜10:10 全体打合せ
10:30〜12:00 面接(1)(2)(3)
12:00〜13:00 昼食
13:00〜15:00 面接(4)(5)(6)(7)
15:00〜15:10 休憩
15:10〜17:10 面接(8)(9)(10)
17:15〜 面接アンケート記入

4 目的

 面接試験は、筆記試験ではわからない受験者の人柄、意欲、対人関係能力等を観るとともに、教員としての適性を判断することを目的とする。

5 面接室

 省略

6 面接委員一覧(校長)

 内容非開示

7 面接委員一覧(非開示)

 内容非開示

8 各面接室委員一覧

 内容非開示

9 実施方法

(1) 面接は個人面接とする。
(2) 面接時間は、評価時間を含めて、受験者1人30分とする。
(3) 面接委員の人数は、1室4〜5人(非開示)とする。
(4) 各面接室11人(10人)の受験者を面接する。

10 評定及び評定記入用紙

 次の5つの観点についての評定と、それらを合わせた総合評定を行なう。

 5つの観点

  ア 積極性・指導力
  イ 将来性・向上心
  ウ 思考力・判断力
  エ 協調性・社会性
  オ 誠実性・態度   ※観点ごとに5段階で評定する。

   ↓

 総合評定

 ※ A〜Eの5段階で評定する。

 所見

 ※ 気付いた点を必ず記入する。A評定及びDE評定については、その理由を必ず記入する。

(1) 5つの観点

 ア 積極性・指導カ… 何事にも積極的に取り組み、遂行することができるか。集団をまとめ、リードする力があるか。
  【観察ポイント例】
   (1)自ら進んで行動し、最後までやり抜く実行力があるか。
   (2)前向きに取り組む姿勢があるか。
   (3)教師としての使命感をもち、実践する姿勢があるか。
   (4)集団をまとめ、動かすことのできる発言力、行動力があるか。

 イ 将来性・向上心… 向上心を持ち、期待できる教員となる可能性があるか。
  【観察ポイント例】
   (1)動機が明確で、熱意や志の高さをもっているか。
   (2)教職の特性を理解し、自覚ある行動をとることができるか。
   (3)自己啓発に努め、日々努力する姿勢があるか。
   (4)子供の心を理解し、愛情を持って接しようとする姿勢があるか。

 ウ 思考力・判断カ… 受け答えが適切であり、物事の本質を捉え、判断することができるか。
  【観察ポイント例】
   (1)質問の趣旨を正しく理解し、的確に答えることができるか。
   (2)筋道を立てて、簡潔に分かり易く話すことができるか。
   (3)物事を深く考え、本質を捉えようとする姿勢があるか。
   (4)適切な判断をくだすことができるか。

 エ 協調性・社会性… 組織の一員として円滑な人間関係を築き、協力して事に当たることができるか。
  【観察ポイント例】
   (1)集団の中で調和のとれた言動や気配りができるか。
   (2)人の意見を尊重し、柔軟な態度で人と接することができるか。
   (3)異なる立場・考えを認め、協力して行動できるか。
   (4)自分の個性をよく理解し、集団内で活かすことができるか。

 オ 誠実性・態度… 誠実な人柄で、礼儀正しく、表情・態度が溌刺としているか。
  【観察ポイント例】
   (1)親しみやすい人柄で、好ましい印象を与えているか。
   (2)受け答えに誠実さが感じられるか。
   (3)明朗で、表情や動作が溌溂としているか。
   (4)挙措動作が礼儀正しく、服装等に適度な注意が払われているか。

参考 「教員としていつの時代にも求められる6つの資質能力」

  (1) 教育者としての使命感
  (2) 人間の成長・発達についての深い理解
  (3) 幼児・児童・生徒に対する教育的愛情
  (4) 教科等に関する専門的知識
  (5) 広く豊かな教養
  (6) これらを基盤とした実践的指導力

(昭和62年教育職員養成審議会答申より)

(2) 評定方法

 ◎ ア〜オの5つの観点について、5段階(「5:優れている」・・・「1:劣っている」)で評定する。
 ◎ 総合評定は上記の5つの観点を総合して、A〜Eの5段階で評定する。(「A-」、[B+」という表現は使用しない。)

(3) 所見欄

 評定に関わりなく、すべての受験者の人物像について、気づいた点を必ず記入する。
 「A評定」及び「D評定」、「E評定」の場合は、その理由を必ず記入する。

(4) 評定記入用紙

 面接の評定記入用紙は、受験者の「受験教科目」、「受験番号」、面接委員の「署名欄」及び下記の評定票により構成されている。
 ※ 面接委員の「署名欄」には、自筆にて署名願います。

[評定] 5:優れている 4:やや優れている 3:普通 2:やや劣っている 1:劣っている(評定に○をつける)

ア 積極性 指導力 ・ 自ら進んで行動し、最後までやり抜く実行力があるか。
・ 前向きに取り組む姿勢があるか。
・ 教師としての使命感をもち、実践する姿勢があるか。
・ 集団をまとめ、動かすことのできる発言力、行動力があるか。
5 4 3 2 1
イ 将来性 向上心 ・ 動機が明確で、熱意や志の高さをもっているか。
・ 教職の特性を理解し、自覚ある行動をとることができるか。
・ 自己啓発に努め、日々努力する姿勢があるか。
・ 子供の心を理解し、愛情を持って接しようとする姿勢があるか。
5 4 3 2 1
ウ 思考力 判断力 ・ 質問の趣旨を正しく理解し、的確に答えることができるか。
・ 筋道を立てて、簡潔に分かり易く話すことができるか。
・ 物事を深く考え、本質を捉えようとする姿勢があるか。
・ 適切な判断をくだすことができるか。
5 4 3 2 1
エ 協調性 社会性 ・ 集団の中で調和のとれた言動や気配りができるか。
・ 人の意見を尊重し、柔軟な態度で人と接することができるか。
・ 具なる立揚・考えを認め、協力して行動できるか。
・ 自分の個性をよく理解し、集団内で活かすことができるか。
5 4 3 2 1
オ 誠実性 態度 ・ 親しみやすい人柄で、好ましい印象を与えているか。
・ 受け答えに誠実さが感じられるか。
・ 明朗で、表情や動作が溌溂としているか。
・ 挙措動作が礼儀正しく、服装等に適度な注意が払われているか。
5 4 3 2 1
評定区分 総合評定 所見欄
A 是非採用したい
B 採用したい
C 採用してもよい
D あまり採用したくない
E 採用したくない
※ 必ず記入願います。 ※ 必ず記入願います。(できるだけ簡潔な表現で)


11 面接カード

 「面接カード」(様式提供されず)は、受験者があらかじめ必要事項を記入し、2次試験当日に持参する。受付時に回収し、面接開始前に面接委員に提示する。

12 面接実施上の留意点

(1) 受験者の心理を理解する。

 ・ 高度の緊張と不安の状態にあること。
 ・ 自己の欠点を隠そうとする防衛的態度をとること。
 ・ 予め練習してきた質問が出ることを期待していること。

(2) 面接員の心構え

 ・ 受験者ができるだけ心を開いて、人柄をありのままに示してくれるように努める。
 ・ 面接員自身が温かい気持ち、誠実さを表明する。
 ・ 受験者の発言にすぐ善悪の判断を下したり、批判的な態度を取ったりしない。
 ・ 受験者に威圧感を与えないよう、態度・表情・言葉遣い等に気をつける。
 ・ 言葉遣いは、わかりやすく、感じの良い言葉を用いる。
 ・ 面接中の態度や服装などから得られる情報についても注意を払う。

(3) 質問の仕方

 ・ 限られた時間であり、質問は短く、受験者に多く話させることを心がける。
 ・ 受験者の応答が「はい」「いいえ」といった短答で終わる質問は避ける。
 ・ 間口を広げ過ぎて、肝心なことが聞けなくなることのないように注意する。
 ・ 沈黙の時間も必ずしも無駄でなく、性急に応えを促したり質問を変えたりしない。
 ・ 関連質問をして受験者により多く、より深く語ってもらう。
   「具体的にいうとどういうことですか?」
   「なぜそのように考えたのですか?」
   「そのときあなたはどのように考えましたか?」
   「その結果はどのようになりましたか?」
   「そのほかにどのようなことがありましたか?」

(4) 不適切な質問内容

 ・ 受験者の信条(思想、宗教を含む)、支持する政党、尊敬する人物を問うもの。
 ・ 家庭の資産、住居状況、家族の職業、収入等の家庭環境を問うもの。
 ・ 受験者の嫡出・非嫡出の別、本籍地を問うもの。
 ・ 個人の身体的な事、プライバシーに関するもの。
 ・ セクハラに相当するもの。

13 具体的な質問例

 最初にあなたの受験教科・科目名および受験番号を確認させてください。 
 (※この確認は必ず行って下さい。)

雰囲気づくりのための導入の質問例

 ○ 今朝は何時ごろ起きましたか。
 ○ この会場までどのようにして来ましたか。
 ○ 面接を待っている間にどのようなことを考えましたか。

積極性・指導力に関連した質問例

 ○ あなたが今、積極的に取り組んでいることが何かありますか。
 ○ これまでに進んでボランティア活動に参加した経験がありますか。参加してどのようなことを考えましたか。
 ○ 失敗したり、自己嫌悪に陥ったりしたことがありますか。そのときどう対応しましたか。
 ○ あなたは、教師の使命とはどのようなことだと考えていますか。
 ○ 今の高校生をみて、一番問題だと思うことは何ですか。また、教師はそれに対してどう対処(指導)すべきだと考えていますか。(自分が教師になったら、どう指導しますか。)
 ○ 学生時代のサークル活動等であなたの役割は何でしたか。役割を果たす上での苦労やそれを乗り越えた経験を話してください。
 ○ 集団の話し合いの中で、意見の対立があった場合、あなたはどのような対応をしますか。
 ○ リーダーシップを発揮する上で大切なポイントは何だと考えますか。

将来性・向上心に関連した質問例

 ○ あなたが高等学校の教師になろうと決めた一番の動機は何ですか。
 ○ あなたはどのような教師になりたいと考えていますか。
 ○ 採用された場合、教師として実践したいことや生徒に教えたいことは何ですか。
 ○ 一般の公務員と比較し、教育公務員といわれる教員はどのような点が異なると思いますか。
 ○ 教師になった場合、日常の行動等で、注意しなければならない(やってはいけない)ことには、どのようなことがありますか。
 ○ 本当に良い授業とはどのような授業だと考えていますか。良い授業をするためにはどのような努力をすべきですか。
 ○ 自己啓発のために努力していることは何ですか。
 ○ 学習意欲を失い、成績が下がってきた生徒に対して、教師は、どのような指導をすべきだと考えますか。(自分が教師になったら、どう指導しますか。)
 ○ 生徒指導の過程で、生徒を正座させたり叩いたりする行為について、どのような考えを持っていますか。
 ○ いじめが起こった揚合、どのように対処すべきだと考えますか。

思考力・判断力に関連した質問例

 ○ 「生きるカを育てる」とは、どのようなことだと考えていますか。
 ○ 「個性重視の教育」について、あなたの考えていることを説明してください。
 ○ 部活動にはどのような意義があると考えていますか。
 ○ あなたの性格のどのような点が教師に向いていると思いますか。
 ○ 最近の教育に関する報道で特に関心を持っていることは何ですか。それについてどのような考えを持っていますか。
 ○ これからの時代に求められる教師に必要な資質にはどのようなものがあると思いますか。その理由も説明してください。
 ○ 通学途中の生徒が交通事故に遭い、病院に運ばれたという知らせがあった場合、どのように対応すべきだと考えますか。
 ○ 学校祭の準備のため、数名の生徒が午後8時過ぎまで学校で作業をしたいと申し出てきた場合、どのように対応すべきだと考えますか。

協調性・社会性に関連した質問例

 ○ 人間関係を円滑に保つために大切なことはどのようなことだと思いますか。
 ○ 働きやすい職場とはどのような職場だと思いますか。
 ○ 一つの集団の中で、皆で何か共通した課題の解決にあたろうとするとき、大切だと思うことを説明してください。
 ○ 他の人々と協力して何かを成し遂げた経験を話してください。
 ○ 好きな友人はどのようなタイプの人ですか。また、嫌いなタイプはどのような人ですか。
 ○ 日頃意見の対立している人と一緒に仕事をするよう命じられた場合、どのように対応しますか。
 ○ 自分の個性や長所を活かすことができたと思える体験を話してください。
 ○ 自分の考えや行動を他の人から非難された経験があったら話してください。
 ○ 人に相談を持ちかけられたとき、どのような気持ちで接しますか。




平成23年度 教員採用第2次選考試験集団面接(集団討論) 実施要領

1 日程

 8月○日(木) ・ ○日(金)

  9:30〜11:10 適性検査
 11:20〜11:40 データ入力票記入
 13:00〜17:10 集団面接(集団討論)

 日程詳細省略(1組7〜8名、各40分)

2 会場

 県立○○高等学校 教室棟5階

3 役割分担

 本部長: 非開示
 副本部長: 非開示
 総務: 非開示
 集団面接試験委員: 非開示
 誘導係: 非開示

4 会場及び担当試験委員

 非開示

5 概要

(1) 目的

 受験者を集団の中におき、個人面接では判断することが難しい集団場面での社会性、協調性及び指導力等の資質を発言や態度から観察、評価する。

(2) 面接時間

 1グループ40分 (討論:35分 移動、入れ替え及び評価:5分)

(3) 実施方法

 1. 試験委員は1室3人とする。
 2. テーマ次のア、イから1つ選んで討論する。
   ア 学校教育において、「時代とともに変わるもの」と「いかなる時代にも変わらないもの」というテーマで討論しなさい。
   イ 「生徒指導で心がけたいこと」というテーマで討論しなさい。
 3. 入室の合図は試験委員の指示による。
 4. 会場に入室した受験者に対して、「集団面接試験室発言要領」により、試験委員が、開始に先立つ説明や終了の発言をする。

(4) 試験室の配置

 図省略(面接官3名、受験者は向かい合って7〜8名)

(5) 評定の方法

 1. 評定は、「集団討論評定項目と着眼点」を参考として「集団討論評定票」により行う。
 2. 試験委員は集団討論時の態度や発言内容を通して受験生を観察し、評定項目毎に「5優れている」〜「1劣っている」の5段階で評定を行う。(評定欄の5〜1のいずれかに○印をつける)
 3. 各項目の評定が終わったら、合計点(○印をつけたものを合計した数字)を記入し、当該受験生の評定点とする。
 4. 特記事項欄には、受験生について気がついた点を記入する。

(6) 誘導係の伝達事項(面接室前において)

 ※ 誘導係は、受験生の確認をしたのち、次の事項について指示をする。
 ・ 筆記用具を使うので、荷物から出しておくこと。
 ・ 係員の指示で入室すること。
 ・ 入室したら、荷物を面接室内の所定の場所に置き、筆記用具を持って自分の座席番号の座席の前に立つこと。
 ・ 試験委員の指示で、順に、受験教科名、受験番号のみを伝え着席すること。氏名は言わないこと。
 ・ 面接会場では、あるテーマに関して討論してもらう。討論時間は35分間。与えられたテーマについて、積極的に議論をすすめてもらいたい。なお、試験委員が同席するが、進行については一切関与しない。


集団面接試験室発言要領

  1. 1番の方から順番に受験科目、受験番号を言った後に着席してください。


  2. これから集団討論による面接試験を始めます。机の上の用紙を表にしてください。示された2つのテーマから皆さんで1つ選んでください。集団討論の時間はテーマを選ぶ時間も含め35分間で、○時○○分までです。


  3. 討論の進め方を説明します。
    (1) まずテーマを決めていただきます。討論を進行する上で、司会等が必要であれば、皆さんで相談して決めてください。
    (2) テーマが決定したら、自分の考えを3分間でまとめてください。配布した用紙の余白はメモ用紙として自由に使って構いません。
    (3) それぞれ考えをまとめたのち、最初に1番さんから順番にテーマについて、一人1分程度で意見を述べてください。全員が意見を述べたのち、自由に討論を行ってください。
    (4) 討論中の発言はできるだけはっきりと、またお互いの呼びかけは各自の前の名札によって、「1番さん」、「2番さん」というように行ってください。
    (5) 最後にグループとしての結論をまとめるように、討論を進めてください。


  4. これ以後、試験委員は進行に関わりません。それでは、始めてください。

    (討論)


  5. それでは所定の時間が過ぎましたので集団討論による面接はこれで終わります。メモ用紙は机の上にそのまま置いて退出してください。控室には立寄らないで、階段で1階に降りて帰宅してください。


集団討論評定項目と着眼点

評定項目 評定のねらい 主要着眼点 具体的着眼点
貢献度 積極性 集団活動をより高いレベルに向上させていく能力を持っているか 課題解決への意欲が見られるか ・ 率先して積極的に意見を述べているか
・ 班員の合意を得るように働きかけているか
・ 討論の中から結論を出すための提案をしているか
集団を引っ張っていく姿勢が見られるか ・ 班員が発言しやすいように誘導しているか
・ 班を代表しようとする言動が見られるか
・ 発言内容に説得力があるか
大局的な判断ができるか ・ 対立する意見を調整することができるか
・ 議論のもつれをうまく処理しているか
・ 目標を提示したり、目標を見失わないようにしているか
社会性 協調性 集団の一員としてふさわしい行動がとれるか 他人の意見を尊重して自分の意見を述べることができるか ・ 班員と発言が重なったとき、相手に譲る姿勢がみられるか
・ 班員の提案を受け入れようとする態度が見られるか
・ 班員の発言に自分の考えを関連づけて説明しているか
周囲と協調していけるか ・ 班員に助言したり、発言を促したりする姿勢が見られるか
・ 集団の一員として協同して課題を解決するのにふさわしい行動をとっているか
・ 班員の意見を積極的に聞きだしているか
社会に適合する考え方を持っているか ・ 責任感、正義感がみられるか
・ 考え方が適正で中庸を得ているか
・ 適切な言葉、表現を使っているか
論理性 創造性 問題解決に向けての論理性やユニークな発想が見られるか 適切な論点を提供しているか ・ 討論の中でカギになる事実を指摘しているか
・ 情報、事実の問題点をよく洞察しているか
・ 情報を基礎にして適切な提案をしているか
論旨が明確で話の筋道がとおっているか ・ 発言内容や質問内容が論理的か
・ 複合(錯綜)している問題を明確に分析しているか
・ 班員の発言に対する内容の把握が正確であるか
課題に対してユニークなアプローチをしているか ・ 多角的な角度から物事を捉えているか
・ ユニークな発想に基づく提案があるか
・ 視野が広く、考え方に柔軟性があるか




平成23年度 教員採用試験第2次選考試験 小論文

「知っていることと教えることは別である。」というテーマで、あなたの考えを800字以内で書きなさい。

小論文の評価基準について

〈小論文試験の目的〉

 文章化しやすいテーマで受験者の考え方、感じ方等を体験(具体的な事例)を交えて表現させ、人柄、思考力、表現力等の人柄を評価する。

〈小論文評価基準〉

観点 ポイント 評価 総合評定
内容 1 出題意図に沿った内容か。(適切な内容か。)
2 体験や具体例が記述されているか。
3 主題が明確に表現されているか。
4 内容に深みがあるか、認識(思考)が深いか。
  5: 非常に優れている
4: 優れている
3: 普通
2: 劣っている
1: 非常に劣っている
表現力・論理性 1 用語、語彙、表記が適切(正確)か。
2 表現方法が巧みか。
3 制限字数内でのまとまり良く書いているか。
4 文章の構成はよいか。
 
人柄・性格 1 人間的魅力・温かさが読み取れるか。
2 精神的な成熟が感じられるか。
3 考え方の偏り・視野の狭さがないか。
4 真摯な姿勢がみられるか。(標記等が雑でないか。)
 

[観点別評価の基準] 5:大変よい 4:よい 3:普通 2:悪い 1:大変悪い





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